
【米東部ペンシルベニア州ウィルクスバレ=大島有美子】米国のトランプ前大統領が3日、東部ペンシルベニア州で演説した。公の場での演説は、米連邦捜査局(FBI)が8月に同氏の邸宅を捜索して以来初めて。バイデン米大統領がトランプ氏やその支持者は民主主義を脅かすと述べたことを受け、「(バイデン氏は)国家の敵だ」と糾弾した。
演説は約2時間続いた。バイデン氏や民主党は「FBIと司法省をかつてない形に武器化し、選挙を操作しようとしている」とした。「どの政権にもなかった権力の乱用だ」と強調した。
バイデン氏は1日の演説で、トランプ氏のスローガン「Make America Great Again(米国を再び偉大に)」の頭文字から「MAGA(マガ)」と呼ばれる同氏支持者らが米国の脅威だと言及した。トランプ氏は「マガ運動の共和党員は民主主義を弱体化させるのではなく、救おうとしているのだ」と応酬した。
トランプ氏はバイデン氏の演説について「これまでの米国の大統領による演説のなかで最も悪質で、人を対立させるものだった。憎しみと怒りに満ちていた」と批判した。「民主主義の危機は急進左派から来るもので、右派からではない」とも述べた。民主党の左派としての位置づけを強調し、真っ向から対決する姿勢をあらわにした。
FBIによる捜索に関しては「FBIと司法省は、急進左派に支配された意地の悪い怪物になった」と批判した。捜索を「侵入」と表現し「ファーストレディー(メラニア夫人)の引き出しをあさり、私の16歳の息子の部屋まで醜く極端な捜索をした」と述べた。
トランプ氏は「米国の歴史で最も重要な中間選挙を2カ月後に控える。今年は上下両院(の主導権)を奪還する年だ」と強調した。民主・共和両党の候補者を決める各州の予備選では、トランプ氏の推す候補が多く勝利した。ただ本選では重要州で民主候補に対する苦戦が指摘されている。
バイデン氏とトランプ氏は交互に、与野党が重点州と位置づけるペンシルベニア州を訪れ演説している。バイデン氏は8月30日に続き9月1日に演説し、5日にも応援演説に入る予定だ。
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