15日にネパールで発生した 航空機墜落事故は、飛行機利用が世界で最も危険な場所という同国の評判を強めてしまった。
イエティ航空691便がポカラで墜落した事故では、乗客68人と乗員4人の全員が死亡した。ポカラはネパール第2の都市で、アンナプルナ山群を訪れる旅行者の玄関口として利用されている。
航空事故の データを収集しているアビエーション・セーフティー・ネットワークによると、ネパールで死者を伴う航空事故が起きたのは今回で過去11年間に11件目。昨年5月にはポカラからトレッキング拠点であるジョムソンに向かっていたタラ航空機が墜落し、22人が死亡していた。旅行業界幹部によると、1992年以降で最悪となった今回の事故で、すでに旅行者のキャンセルが相次ぐなど観光収入に大きく依存するネパールにとって大きな打撃が生じている。

墜落現場で活動する救急隊員ら(15日、ポカラ)
Photogrtapher: Prakash Mathema/AFP/Getty Images
ネパールは地形や天候の問題で、他の多くの国よりも飛行が難しい。国連の専門機関である国際民間航空機関(ICAO)は2015年にネパールへの技術支援を優先的に行った。その後で「美しいが起伏に富む地形が、世界の他の地域よりも航空安全で困難な課題を突きつけている」と指摘した。
ネパールはまた、世界で最も危険な道路のいくつかを抱えており、移動に際して住民や旅行者が直面するリスクは多い。一方で観光が主要産業で、世界銀行によると観光業が国内総生産(GDP)の約7%を稼いでいる。
原題: Nepal Air Crash Adds to World’s Worst Flight-Safety Record(抜粋)
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