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ウクライナ、黒海「浄化作戦」加速 露軍艦艇相次ぎ撃沈 攻撃力と兵站弱体化狙う ウクライナ侵略2年 - 産経ニュース

2月24日でロシアの侵略開始から3年目を迎えたウクライナが黒海の「浄化作戦」を加速させている。ウクライナ軍は2月、水上ドローン(無人艇)攻撃で露軍艦艇2隻を撃沈したと発表。過去2年間で露黒海艦隊の艦艇の3分の1を無力化したとも報告した。ウクライナの狙いは、露軍のミサイル攻撃能力を低下させるとともに、露軍の兵站(へいたん)を弱体化させて劣勢にある地上戦での戦況の改善につなげることだとみられている。

ウクライナ南部クリミア半島沖で演習するロシアの大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」(ロシア国防省提供・タス=共同)

ウクライナ軍は2月1日と14日、露ミサイル艇「イワノベツ」と大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」をそれぞれ撃沈したと報告。水上ドローンが両艦艇に体当たりして爆発する様子を撮影した動画も公開した。

攻撃に使われた水上ドローンは侵攻後にウクライナが開発した「マグラV5」だ。ボート型の機体に爆薬を積んだマグラV5は軍艦に比べて安価な上、小型・高速で捕捉されにくい。製造費は1艇27万ドル(約4千万円)程度だという。

マグラV5はこれまでも揚陸艦や哨戒艦など複数の露軍艦艇を撃沈。昨年8月には大型揚陸艦「オレネゴルスキー・ゴルニャク」も損傷させたとされる。

ウクライナ軍はミサイル攻撃で撃沈するなどした露黒海艦隊旗艦「モスクワ」や大型揚陸艦「サラトフ」「ノボチェルカスク」などを含め、現時点で露軍の水上艦25隻と潜水艦1隻を破壊したと報告。70隻超で編成されていた黒海艦隊の3分の1を無力化したとしている。両国軍の損害を追跡している軍事サイト「Oryx」も、少なくとも20隻の露軍艦艇の破壊が確認されたと指摘している。

黒海海域での海軍力の低下は露軍全体に打撃を与える見通しだ。黒海に展開する露軍艦艇はウクライナへのミサイル攻撃や人員・物資の運搬を担ってきた。ミサイル艇や揚陸艦の喪失は露軍の攻撃力や兵站の低下に直結する。艦隊再建には多額の費用を要し、露財政を圧迫するのも確実だ。

英国防省も2月15日、ツェーザリ・クニコフの喪失で露軍は兵站に大打撃を受けたと分析。利用可能な戦力が低下すると分析した。

また、穀物輸出を重要な外貨獲得源とするウクライナは、黒海経由での穀物輸出の安全を保証した「穀物合意」が昨年7月に失効した後もロシアの関与抜きで穀物輸出を続けてきた。運搬船の安全確保のためにもウクライナは露海軍戦力を低下させる必要がある。

英エコノミスト誌は2月14日、ウクライナ軍による海上攻撃の激化は露黒海艦隊を本拠地のクリミア半島から遠ざけ、運搬船の安全を高めたと指摘。今年1月のウクライナの穀物などの輸出量は640万トンを超え、侵略前の19年と20年を上回ったと伝えた。

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