ウクライナからの穀物輸出「ほぼすべてＥＵ向け」プーチン氏が批判：朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

2022年9月7日 22時11分

　ロシアのプーチン大統領は7日、極東ウラジオストクで開かれた東方経済フォーラムの全体会合で、ウクライナで再開した穀物輸出に触れ、「輸出される穀物のほぼすべてが、トルコを除けば、途上国や最貧国でなく、欧州連合（EU）向けだ」と主張。最貧国支援のため、欧州への輸出を見直すべきだとの考えを示した。食料価格の値上がりで庶民の暮らし向きが厳しくなっている欧州に揺さぶりをかけたものだ。

　プーチン氏は食料問題について「（自らの利益しか考えない）欧米の無分別な行動で引き起こされた」と主張。こうした振る舞いが続けば、「欧米の経済や社会（まで）が行き詰まり、全世界に予測できない結果をもたらす」と警告した。

　プーチン氏はウクライナ侵攻については、「戦闘行為を始めたのは我々でなく、（ロシアは）終わらせようとしている」と正当化。「我々は何も失っておらず、重要なのは主権を強化できたことだ」と訴えた。

　経済についても、国内のインフレが落ち着き、失業率もかなり低いと説明。「政府は、最も困難な時期を乗り越えたと考えている」と自信を示した。

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