
画像提供, AFP via Getty Images
ノーベル賞を主催するノーベル財団は8月31日、ノーベル賞授賞式に開催される晩餐会に、今年はロシアとベラルーシを招待すると発表した。両国は昨年、ウクライナへの侵攻を理由に、招待されなかった。
同様に、昨年招かれなかったイランも、今年は参加するという。
ノーベル財団は、ノーベル賞の価値観を共有しない国も含めようと考えていると説明した。
これについてスウェーデン選出のカリン・カールスブロ欧州議会議員は、今年の招待リストは「非常に不適切」だと批判している。
ノーベル賞のうち、物理学、化学、生理学・医学、文学、経済学の5部門は、毎年スウェーデンの首都ストックホルムで授賞式が行われる。平和賞の授賞式は、ノルウェーの首都オスロで行われる。
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ノーベル財団は昨年、「ロシアのウクライナ侵攻」を理由に、ロシアとベラルーシの大使を招かなかった。ベラルーシはロシアの主要な同盟国で、アレクサンドル・ルカシェンコ大統領は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が「特別軍事作戦」と呼ぶウクライナ侵攻を支持している。
昨年はイランも招待されなかった。イラン政府は長年、人権問題で批判を受けている。国連は、昨年発生した反政府デモの抑圧で、イラン政府が人道に対する罪を犯した可能性があると指摘している。
ノーベル財団のヴィダル・ヘルゲセン専務理事は、「世界がますます分断され、意見の異なる者同士の対話が減少していることは明らかだ」と説明した。
「この流れに対抗するため、私たちは今、ノーベル賞と、自由な科学や自由な文化、自由で平和な社会の重要性を祝い、理解する機会へ、招待の対象を広げることにした」と、ヘルゲセン氏は述べた。
一方、リベラル派のカールスブロ欧州議会議員は、「ウクライナの文化施設にミサイルを飛ばし、子供たちを殺しているロシアに、きらびやかなパーティーへの参加を認める」ことで、ノーベル財団は「危険な前例」を作ったと批判した。
カールスブロ議員は、スウェーデンの公共ラジオに出演した際、ロシアとベラルーシ、イランを「自国民を抑圧し、自国民や近隣諸国に戦争やテロを仕掛けている」「ならず者国家」と呼んだ。
「この国々は、民主的な価値観を一切持っていない」と議員は強調。「欧州では戦争が起きている。(ノーベル財団の)姿勢は、とんでもなくお人よしでおめでたい。社会全体に必要な結束を損なうものだ」
今回はまた、反移民を掲げるスウェーデン民主党のイミー・オーケソン党首が初めて招待された。ただし、オーケソン氏は「残念ながらその日は忙しい」として辞退した。
スウェーデンの各政党の党首は、伝統的にノーベル賞の晩餐会に招待されている。しかし、オーケソン氏はこれまで招待されていなかった。
スウェーデン民主党は親ナチ派によって設立され、数十年にわたって主要政党から避けられてきた。しかし昨年の総選挙では、全体の約2割の票を獲得した。
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