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安保理、ガザのラマダン停戦決議採択 14カ国賛成、米は棄権 - 毎日新聞

ラマダン期間中の即時停戦を求める決議案について採決する国連安保理=米ニューヨークで2024年3月25日、ロイター 拡大
ラマダン期間中の即時停戦を求める決議案について採決する国連安保理=米ニューヨークで2024年3月25日、ロイター

 国連安全保障理事会は25日、パレスチナ自治区ガザ地区での戦闘をめぐり、イスラム教のラマダン(断食月)期間中の「即時停戦」を要求する決議案を採択した。日本や韓国を含む非常任理事国10カ国が共同提案し、メンバー15カ国のうち14カ国が賛成した。米国は棄権した。

 イスラエルとイスラム組織ハマスの軍事衝突が始まった昨年10月以降、事態の打開を目指す安保理決議の採択は3回目。「停戦」(ceasefire)という文言を初めて決議に盛り込んだ。ただ実際に停戦につながるかどうかは米国とエジプト、カタールが仲介する交渉の行方が左右する。ガザではこれまで昨年11月下旬に7日間の一時休戦が実現したのみだ。

 決議は、4月上旬まで続くラマダン期間中の即時停戦を通じ、「永続的で持続可能な停戦」につなげるよう求めた。またハマスに対する直接の言及は避けつつ、すべての人質の無条件の解放を要求。ガザでの人道支援を拡大する緊急の必要性も強調し、イスラエルを念頭に「あらゆる障壁の撤廃」を促している。

 イスラエルへの配慮から「停戦」に反対を続けてきた米国は態度を軟化させたが、ハマスのテロ行為に対する名指しの批判がないことを理由に棄権した。

 アルジェリアのベンジャマ国連大使は「血の海に終止符を打つことが我々の責務だ。安保理はようやくその責任を果たしつつある」と歓迎した。フランスのドリビエール国連大使は「安保理はただちに次の仕事に取りかかるべき」だと強調し、「2週間後のラマダン明けには恒久的な停戦を確立しなければならない」と訴えた。

 中東を歴訪中のグテレス国連事務総長は「決議は実行されなければならない。失敗は許されない」とX(ツイッター)に投稿した。

 ガザ情勢をめぐり、安保理では常任理事国の大国の利害対立を背景に、拒否権の応酬が繰り返されてきた。今月22日には、ハマスに捕らえられた人質の解放を伴う即時停戦の必要性を訴える米国提出の決議案がロシアと中国の反対で否決された。米国も昨年10月以降、ガザの人道支援に関連する決議案に対し、修正案を含めて4回にわたって拒否権を行使している。

 この日の安保理会合では採決前、ロシアのモスクワ近郊のコンサートホールで起きた大規模テロ事件の犠牲者を悼み、全員が起立して黙とうをささげた。【ニューヨーク八田浩輔】

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